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TAJOMARU【映画】

 14,2009 22:08
もっとケレン味があったほうが盛り上がったかも。

【小栗旬くんファン推奨。個人的に綾野剛くんファンにも推奨。
舞台好きにも合うかもしれん。ちょっと時代劇っつーか、歴史的な知識があったほうがいいかもね】


TAJOMARU公式サイト


「五条霊戦記」という義経映画が昔あったんですが、系統的にはあれに似ているかな。
あっちのがファンタジー風味だけどね。


普通の時代劇ではありません。
ほんとに、舞台演劇に近い。
なので、藤沢周平もの(「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」とかね)みたいな時代劇を期待していくと、あれれ?という感じになるでしょう。
まあ、予告からして正統派時代劇じゃないけどさ。


小栗くんは好きだけど「クローズZERO」は嫌、と言っていた花沢類ファンのうちの母が、「この小栗くんはかっこいい」と言ってました。
源治は駄目だけど、タジョウマルはいいらしい(笑)。


とりあえず、確かに小栗くんはかっこいいですよ。
あの言動のキャラを、かっこよく魅力的に見せたのは小栗くんの功績だと思います。
今までの映像の演技というよりも、舞台での彼の演技に近いですね。


登場人物がほぼもれなく誰かを大好きで(もしくは執着していて)、愛や思いをいろいろ叫んでいるお話、とも言えるかな~?Ψ(`∀´)Ψ



以下完全ネタバレ。長文御免。



畠山直光(のちの多襄丸@小栗旬)は、将軍家に次ぐ名門の家柄の二男。
屈託なく伸びやかに育った優秀な若者で、許婚の大納言家の阿古姫を心から愛していた。

子どものころからずっと一緒に育った直光、兄の信綱、阿古姫、家臣の桜丸。
阿古姫を妻に迎え、信綱の補佐をして、将軍に仕え家を守るのだと信じて疑わなかった直光だが、桜丸にそそのかされた兄の裏切りにより、家を追われ、地位も身分も捨てて阿古姫だけを守ろうとする。
だが逃亡の最中、その阿古姫にさえも、裏切られ……というお話。



え~、のっけから毒吐いて失礼しますが、今回、監督がもっとセンス良ければ、もっとずっと面白い作品になったんじゃないかという出来でした。
↑なにを撮った監督か把握せずに見ていたんですが、「SF サムライフィクション」「RED SHADOW 赤影」などを撮った方でした。
あんまり映画、本数は撮ってないですね。


そこそこのレベルではあるんですよ。
けして、見て損した!とか、駄作とかいうわけではない。
むしろ平均点以上だとは思う。

役者も濃い。
萩原健一さん演じる御所様なんてものっすご濃いし、所司代の本田博太郎さんも大変濃い。
初代多襄丸の松方弘樹さんも、もちろん濃い。
その方たちを筆頭として、基本、だいたいみんな濃いめ(笑)。

なのになんだこの微妙に盛り上がりに欠ける感じは……と考えたところ、全体の構成やここぞ!というハッタリ、ケレン味に欠けるのだと感じました。
音楽も、印象薄かったかな。

普通の波が繰り返しあって、どっぷんという大波が一度もない感じ?


しつこいようですが、藤沢周平作品とかだったら、別にケレンなんていらないんですが、作品の色が色だからね。
もっとわざとらしいくらいにかっこいいシーンとか台詞とか、嫌でも食いつかせてやるぜ的な盛り上がりがあってもよかったなぁと思うんですな。


直光(多襄丸)→阿古姫(愛情)。
阿古姫→直光(愛情)。
信綱→阿古姫(権力欲+愛情少々)。
盗賊たち→多襄丸(御頭大好き)。
桜丸→直光(妬み+???)。
将軍(御所様)→桜丸(お気に入りの稚児)

というそれぞれの感情線があると思うんですが。
みんな表立っての感情ラインは非常に高いんですが。
何故か愛憎がっつりとは見えませんね。
その思いの大元が描かれ足りないからか。
それとも、あまりに感情線がまっすぐで単純だからか。

まあ、直光は単純真っすぐ一直線でもいいと思うんだけど、桜丸は愛憎入り乱れてもうちょい複雑な人物像のがよかったなぁ(^^;


桜丸は、子供のころ畠山の屋敷からイモ1つ盗んで罰せられるところを、直光に助けられて家臣にしてもらった、もともとは底辺の階級の者。
直光たちに兄弟のように遇してもらいながら、身分の低い自分にはなにひとつ手に入るものはない。ないなら奪ってやろうと、信綱をそそのかして直光を落とし入れます。
その後信綱を殺し、自分のことを直光と偽って畠山家を乗っ取り、阿古姫まで妻にする。

直光たちに拾われて間もないあたりで、畠山家を訪れた御所様に気に入られてお稚児さんにされてしまったりもしています。
↑ここいらへんの御所様の慰み者になる生活で、まあ、決定的に歪んでしまうわけですな。


御所様の権威と寵愛をかさにきて、所司代までねじ伏せて畠山家乗っ取り直前で本物の直光(@多襄丸)に阻止されてしまう桜丸なんですが、愛憎の憎はよくわかるんだけど、愛がイマイチ薄い!Ψ(`∀´)Ψ

拾われた恩義とか、一緒に育った過去とか、そのあたりがあまり表現されず、憎しみ妬み一本の、なんか最初から盗人根性抜けなかった人物として描かれているように見えますね。
自分でも「盗人根性は簡単に抜けない」と、そう言う台詞があるし。
なんだか妙に、家臣筆頭の景時(@近藤正臣)に対する恩義は口にするんだけど、拾ってくれて「桜丸」と名前までつけてくれた直光様への恩義はいいのかっ!?(^^;

せっかくのお子様時代の出会い~ずっと一緒に育ったってエピソードが、妬み嫉み一本で表現してしまうと生きてこない気がして残念でした。
やりようによっちゃ主役を食うくらいおいしいキャラなのになぁ、桜丸!Ψ(`∀´)Ψ


まあでも、最後の最後で「(あなたにいただいた)イモ、美味しゅうございました」と言って桜丸が死んだあとの、直光様の反応も冷たかったけどね(笑)。

「ずいぶん長いあいだその味を思いださなかったのだな」って!
若、そんだけっ!?
それまでさんざん兄弟同然だったと言いまくって!?(^^;

若、良くも悪くも支配階級生まれだわぁ(笑)。


ここだけに限らず、往々にして、あちこちで直光様の支配階級の若様然とした言動は目につきます(笑)。

1.自分が信じたくない話は聞かない(自分を殺せと盗賊に言う阿古姫に「かわいそうに。酷い目にあって気が触れてしまったんだな」と、涙ながらに言うとかね)。

2.阿古がいれば家臣とか家とか知ったこっちゃねぇ。

3.人の食べ物勝手に食っても「腹が減っているのだ。許せ」で済ます。

4.「自分にはなにも手に入らないのに、きーっ!!!」と思い詰めまくって恩人まで殺し、一生懸命いろいろやった桜丸に向かって「俺は阿古以外にはなにもいらない。なにもしなくても金も家もおまえと兄上のものだったのに」とかさくっと言っちゃう。

5.御所様の言葉に痛いトコどすーっと突かれ、見捨ててきた家臣たちのことにようやく思い至って「俺は家を継ぐべきだったかもしれん」と後悔しながらも、「でもこれが俺の生きてきた道だ」とさっくり思いきれてしまう。

みたいな?(笑)


4なんて、私が桜丸の立場だったら、空いた口塞がらなくなって脱力するか、刺すね。刺す(笑)。

俺の人生なんだったんだって話ですよΨ(`∀´)Ψ

いやもうそれ言われた時は、桜丸切られた後で立ち上がれない状態なんだけど(^^;


直光さま。
支配階級の若様なんだけど、ノブレス・オブリージュってなんですか?という、いかにも二男な性格をしております。
性格まっすぐで、頭もいい、謙虚さも兼ね備え、腕もたつ。
欲もなく、友情にも愛情にも篤く、忠誠心もある。
ただ、唯我独尊我が道を行く性格だった、と(笑)。

コピーの「どこまでも自由」「己を曲げない」「絶対に女を捨てない」というのは、確かにそのとおりです。

阿古姫への愛だけに生きる~!というあたりに素直に感動できる人はいいんですが、支配階級としての責任は?とか、若、どんだけ世間知らず?とかツッコミだすと、これはこれで大変はた迷惑な人物と捉えられるでしょう(^^;

でも、直光さまのすごいところは、それでも魅力的な人物であるというところです。
言葉どおり、阿古姫がどんな状態になろうが、本当に見捨てない。
盗賊になっても、すぐに御頭になっちゃう。
普通なら、世間知らずの坊ちゃんが家を捨てたりなんかしたら、すぐさま生活に困りそうなんですが、直光さまはなんとかしてしまいそう(笑)。

おっそろしく強運の持ち主であるイメージがあるな。
なんだろう。あの甲斐性なさそうでありそうな若様(笑)。
人徳ですかね。

駄目だよ桜丸くん。
こんなのに対抗意識燃やしたって、まずもって土俵が違うんだから(^^; という感じ。


そうだな。
やっぱり桜丸がもうちょい押し出しの強い、癖のあるキャラになっていれば、対決軸がはっきりしていてよかったのかもなぁ。
どうしても御所様の寵愛かさにきた稚児上がり、という印象から抜けなかったから(^^;
黒幕は御所様。桜丸はその意を受けて動いている、という立ち位置だったし。
↑また、たぶんそういう脚本だったんだろうし。

兄上は結構あっさり最初の頃に死んじゃうしね。


クライマックスでの盛り上がりが、やはりもっと欲しかったですねぇ。

家を追われた多襄丸に対する、畠山家の力があまり出てこなかったのも原因かな。
桜丸が連れてくる手勢とか、ちょーっと淋しいんで(^^;

あと、この監督、モノローグとか回想シーンとか、あんまり上手じゃないなぁ(失礼)。


原作「薮の中」というわりに、わかりやすいお話になっています。
素直に見れば、そんなに混乱しない。

ただ、因果応報じゃないけれど、この出来事の原因はこれだった……などと考えていくと、結構深いお話ともとれます。
まずもって、子供の頃、直光さまが桜丸助けなければ、こんなことにはならなかったんだからねぇ。
阿古姫の父の大納言様が「災いのもとになる」と捨ててしまった金塊が、なくてもやはり争いを招いてしまった、とかね。

そういう「これはいったいなんのせい? 誰のせい?」と考えられるエピソードはたくさんあります。

その解釈の仕方で、感想の変わる映画とも思います。

思考実験のように、いろいろ思いめぐらせてみるのも楽しいかもΨ(`∀´)Ψ



【追記1】

萩原健一さん@御所様、存在感がすんばらしい!Ψ(`∀´)Ψ

あくまで、善悪関係なく桜丸をえこひいきする御所様。
御白州で「それでは正義が通らない!」と訴える直光@多襄丸に、すかっと言った台詞には大変説得力がありました。
↑わしの言う通りに家継いでいればなんの問題もなかったのに、全部捨てて勝手に投げ出しておいて、今更正義とはなんのことだ的な(笑)。

思わず心の中で拍手してしまいましたわ(笑)。
まさしく帝王学を学んだ、傲慢な天下様ですな!


【追記2】

松方弘樹さんは、最近バラエティでよく見るような、あんなキャラ(笑)。
明るく人のいい盗賊さんだったのに、誤解のあげくに殺されてしまって気の毒な(^^;


【追記3】

多襄丸の部下になる盗賊さんたちは、ほぼクローズチーム。
やべきょうすけさんに、綾野剛くんに、山口祥行さん。(+クローズチームじゃないけど須賀貴匡さん)

綾野くん、よかったですねぇ!
「クローズZERO II」の漆原と違って、今回は陽気で明るい役どころで、でも戦うシーンなんかはかっこよかったですよ♪

どうも私は、この人の事をすぐに「綾小路剛くん」」と言ってしまうんですが。
なんか、綾小路~って感じなんだもんさ(笑)。


【追記4】

多襄丸の愛刀・浪切の剣。
ツッコませていただきますが、最後の桜丸との戦いの時だけ、切れ味悪すぎです(^^;

それまでは対する相手の刀をガンガン折っちゃうくらい、特別製の刀なんですが、桜丸の刀は折れない。
まあ、かわいい稚児なんで、御所様がこれまたすんごい上等な刀を与えていたと、途中までは脳内補完していたんですが、戦いの後半、刃部分を素手で握っている多襄丸の指も落ちない!
それは何故だったのか、脳内補完できません(^^;


【追記5】

プロデューサーが山本又一朗さんで、よくも悪くもクローズ組が多い作品なんですね。
で、絵的にまるで「鈴蘭・鳳仙合同/文化祭で制作した映画」みたいなことに(笑)。

別に、演技がかぶってるとかレベルが文化祭並ということではけしてなく、単に見た目にね。
役者さんはちゃんとみなさん、別人でしたよ。


【追記6】

直光@子役の男の子が、どっかで見た顔だなぁと思っていたんですが!
「重力ピエロ」で春@子役だった男の子ではないですか!

いや、やっぱりりしいお子なので、これからが楽しみです(≧▽≦)b


【追記7】

死人の髪を抜く人間が徘徊する地獄谷で、なぜ大納言様が豪快に馬車ごと捨てた金塊がいつまでも放置されていたのか???(^^;

ちなみに「お父様の馬車」と、確かに阿古姫はそう言ってた気がするが、時代的には大納言様のお乗り物は牛車ではないのだろうか?


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