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孤高のメス【小説】

 08,2010 23:20
主人公が作者の理想の外科医なんだね(笑)。

【医者もの好きな方推奨。文章の上手でない小説を読むことが苦手な方には、非推奨(^^;】


孤高のメス―外科医当麻鉄彦〈第1巻〉 (幻冬舎文庫)孤高のメス―外科医当麻鉄彦〈第1巻〉 (幻冬舎文庫)
(2007/02)
大鐘 稔彦

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のっけから失礼なこと書いてますが、でも力のある小説です。
なんのかんのと最後まで読ませるもんなぁ。


最近、本物のお医者さんや医療関係者が小説を書く、ということが多くなりました。
これもそのひとつ。

ただ、「チーム・バチスタの栄光」の海堂尊さんは、文章も小説構成も非常にお上手なんですが、この作者の大鐘稔彦さんは、申し訳ないが「小説」がお上手とは言い難い(^^;

ただ、「書きたいこと」に対する情熱がすごくて、とにかく力技で読まされてしまいます。
それも、分厚い文庫本6冊分を読ませてしまうわけですから、なかなかすごい力技だ(笑)。


で、この小説。
今度映画になるそうですね。
堤真一さん主演で。

熱血は熱血でも、堤さんの熱血具合と主人公の熱血具合はちょっと違うような気もしますが、でもまあ、失敗のないキャストかなと思います。

本当は、もうちょっと若いイメージですね。
日本的な派閥とか世間体を憚らない、正義感で突っ走る感じのアウトサイダー的な人間なんで。
原作では30代後半設定ではなかったろうか。


以下ネタバレ。




舞台は肝臓移植なんてまだまだ夢だった頃の日本。
アメリカはピッツバーグで最先端の肝臓移植を学んできた主人公・当麻鉄彦が、日本でのあらゆるしがらみを乗り越えて、ほぼたった一人で日本初の肝臓移植を成功させるまで、という物語。

分厚い6巻分ですが、言ってしまえば一貫してそういう話です。


とにかく主人公の当麻先生が、完全無欠な感じのキャラです。

天才的な外科手術の腕を持ち、派閥に属さず、男前の九州男児で看護師さんにもモテモテ♪
モテモテでも、もちろん手は出しません。
というか、恋愛感情にはほどよく鈍感。でも気は利く。
驕らず、妬まず、恨まず、自分は曲げず、夢は捨てず、家族思いで、やさしく、義理堅く、ぎりぎりのとこまでは日本式人間関係のうっとうしさにも対応。

いるか、そんな男っ!?


もう、作者の理想のお医者さんなんでしょうね。
ありとあらゆる素晴らしい要素を詰め込んだ感じです。


また、逆立場のお医者さんも対抗馬として出てくるんですが、これはもう、どっぷりと派閥につかり、手術もまともにできず、プライドだけが高く、失敗は人になすりつけ、ほとんどの看護師には嫌われ、当直もまともにせず、看護師に手をつけ不倫に走り、大学病院の権威を笠に着ているドアホウ。

なんだかリアルに作者がむかついたんだろうなぁ、こんな人に、という人物になっております。
↑こういうのが複数名。


とりあえず、この小説を読んでいると「医者と弁護士は、身内に持っとけ」という言葉をしみじみ噛みしめます。

こええよ、外科医っ!!

当たり外れが大きすぎる(^^;


まあ、この小説だけの話でなく、リアル医療現場の友人複数名から聞いている話でも、本当に医者(特に外科)は当たりハズレだなと思ってオソロシイ気持になります(^^;

だって、外科って大概、内科と違って予想外にかかるものでしょ。
「いつも見てもらっている主治医」というものが、基本ないじゃないですか。

事故なんかで突然救急病院に放り込まれたら、腕のいいお医者さんに当たればいいけど、本当に運不運の問題になってしまうわけですよ。

腹や頭開けてなにされたって、解らないわけですからね(^^;


お医者さんとの信頼関係は大事ですね~Ψ(`∀´)Ψ


ともかく、わかりやすい対立構図で、当麻先生VS権威や固定観念や社会のしがらみ、って感じです。

最初は当麻先生の味方をしていてくれていたはずの院長先生も、最終的には権威や世間や損得勘定に負けたりする。
↑負けたあげくに、看護師や当麻先生シンパの医者に総スカンをくらいますが(笑)。

当麻先生はヒーローに祭り上げられたり、一転して「自分の功名のために無茶な手術をする高慢な医者」とマスコミにたたかれまくったり、大忙し。


でも、まさに当麻先生のかっこよさを楽しむ小説ですので、出来すぎ主人公の勧善懲悪話でスカッとしたい人向けです。
↑途中はいっぱいいじめられてますけどね(笑)。



【追記1】

当麻先生のライバル的な存在として、若いのに白髪頭の実川剛先生が出てくるんですが、この人はなんだか豊川悦司さんのイメージでしたわ(笑)。

実際に映画では誰がやるんでしょう?

松重豊さんでした。


【追記2】

でもやっぱり全4巻くらいまでに削ってもよかった気がする(^^;
ま、ですから原作長いですけど、意外と映画脚本にはしやすいのかなと思います。

同じ堤さん主演の「魍魎の匣」を脚本にするより10倍楽だと思う(笑)。


【追記3】

「チーム・バチスタ」は、投稿作品の時には「チーム・バチスタの崩壊」というタイトルだったらしいです。

編集さんかどなたかのアドバイスなのか、ご本人が自主的に直されたのかまでは知りませんが、これは絶対に「栄光」のほうがいいですよねぇ♪



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