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告白【映画】

 08,2010 23:27
中島哲也監督、容赦ねぇ(^^;

【中島監督ファン推奨。がっつりとした作品を見たい方推奨。かわいいだけじゃない松たか子さんファン、木村佳乃さんファン推奨。かわいくかっこいい岡田将生くんだけ好きなファンには非推奨(笑)。「泣ける~!」という映画を見たい方にも非推奨。】


★「告白」公式サイト


「重力ピエロ」で、加瀬くんやら小日向さん相手にしても、しっかりと存在感のあった岡田将生くんですが、今回は影薄い~(^^;
いや、そういう役だからなんだけど。
まわりが強烈すぎるからなんだけど。

ちなみにR15なので、15歳以下の方はご遠慮ください映画です。
うん。そりゃそうだろうよ。
画がきれいだから誤魔化されている部分がありますが、やってることは精神的にも肉体的にもけっこうエグイぞ~(^^;

でも、私個人的には「好き」とか「嫌い」ではなく、すごい映画だと思います。


以下、ネタバレ。






ある中学校の終業式。
担任が、騒ぐ生徒たちに淡々と話をしている。
生徒達は話をまともに聞かず騒いでいるが、彼女の話はだんだんととんでもない告白へと繋がっていく。

「このクラスの生徒に、私の娘は殺されました」

彼女のこの告白が、なにをどう動かしていくのか?
彼女の告白が、どういう復讐劇を完成させていくのか?

と、まあ、そういうお話です。

ちなみに、私はまだ原作読んでませんので、映画のみでの感想です。


形式的にはオムニバスの告白劇に近い。
中島監督が脚本だけ書いた「ララピポ」に似ている構成です。
「告白」の方が、どシリアスで容赦ないけどなー(^^;


笑いの要素はいっさいありません。
暗いわ重いわで、悲劇的な話。今どきの「泣ける~!」という映画ではありません。
直球一本勝負。

淡々として殺伐。容赦ねぇ。

完成度が非常に高い分、いろいろ抉られるような気分になる映画です。
今から見に行く人は、覚悟して見に行きましょう。

映像も、美しいですが全体的に寒色。
空がとても印象的に美しく撮られていました。


深くものごとを考えないことは罪か?
未成熟な子供ゆえの残酷さは許されないか?
同情する点もある環境にいる子供のしたことでも、許されない罪はあるか?
自分を過大評価する愚かさは罪か?
心が年相応以下に未熟なことは罪か?

そういうことを延々と問い詰められている気がしますね。
この映画の中でいうならば、すべてイエスです。
13歳の彼らはクラスごと、実際の2人の犯人以外も、すべて娘を殺された担任に断罪される。
まあ、罰の軽重はあってもね。
もしくは、復讐のためのコマにされている。

「後悔先に立たず」
この映画の感想を一言で言うなら、それですな。
先生の娘を殺した時の犯人の動機など些細なもので(まあ、少年たち本人には重要なことだったかもしれんが)、その些細なことが4歳の女の子の命を奪い、彼ら自身にも恐ろしい現実になって強烈に跳ね返ってくる。

もう、痛いのなんの(^^;

ほんとに監督、容赦ねぇΨ(`∀´)Ψ

少年たちの実情や心理経過なんかは、とてもステレオタイプなところもあるんですが、あざとく見えないところもスゴイ。
力技です(笑)。


実はこの日、「告白」と「シーサイドモーテル」をハシゴしたんですね。
作品的にはすんごい濃いはずの「シーサイドモーテル」が、「告白」の完成度とインパクトのせいで、霞んでしまいましたからね。
↑まあ、同系統でもっと低予算だった「大洗にも星はふるなり」と比べても、ちょっとパワー負けしてたけどな(^^;


犯人のひとり。
渡辺修哉役の子が、あのジャニーズJr.の山田くん(だっけかな?)、「左目探偵EYE」やってた子に似てましてね。
特別顔がすごく似ているというわけではなかったように思いますが、見ている間中、山田くんを思い出しました。
ちなみに彼のお母さん役だった女優さんは、篠原ともえちゃんに見えた(笑)。外見だけ。


この映画、有名な役者さんはそんなに出ていません。
松たかちゃんと岡田くんくらいか。
あとは13歳の子供たち。
有名俳優の存在に頼らない監督の力量を、これでもかーっと見せられた感じ(笑)。


松たか子さん演じる娘を殺された教師・森口悠子は、映画始まってから延々20~30分くらい淡々としゃべりっぱなし。
あれ、舞台でやれとか言われたら、とんでもない長台詞です。

最初オムニバス形式だって知らなかったもんだから、その30分程度で犯人は判っちゃうわ、彼女の復讐も済んじゃう(ように一旦見える)わで、後の残り時間どうすんだ?と思いましたよ(笑)。
そうこの映画。犯人が誰かということは秘密でもなんでもないんですな。

彼女の仕掛けた2つのことは、どっちとも取れるように映画では作られています。
本当に言ったとおり実行したのか、それとも犯人を脅し反省させるために口で言っただけなのか。

このあたりが絶妙なんですが、原作ではどうなっているんだろう?
やったか、やってないのか、白黒ついているんでしょうかね?

でもあの鬼気迫る松さんを見ていると、両方ほんとに実行したようにも見えるな。

本当に実行していたら彼女はなんらかの罪に問われるだろうし、口先だけだった、自分が嘘をついたことに対するそんな結果は予想もつかなかったと言えば、彼女は罪には問われないだろうね。
彼女の告白が、その後どんなに凄惨な結果を招いたとしても。

前半はそれでも、彼女の悪意はほぼ見えない作りになってるんです。
その分、愛する者を2人とも失ってしまった彼女の、後半の噴き出すような憎しみが鮮烈です。
口調も態度も、ほとんど激さないんだけどね。

子供たちの、子供たち内でのイジメが助長していくようすや、それぞれの反応・態度も怖いけど、その子供たち相手にまったく容赦しない森口先生も怖いですよ(^^;

犯人の少年ふたりは、直接には一切手を出さない先生に、徹底的に追い詰められます。
環境的にも、精神的にも。

「告白」という形だけで行われる復讐劇。
本当に、表面上、彼女は話をしただけ。
ドミノ倒しのようでしたね。
最初は1コマ指先でつつくだけ。その連鎖ですべてが倒れていく。
クラスのイジメは激化し、新任の熱血教師の未来まで(おそらく)変えたでしょう。
友人殺しと、親殺しまで引き起こす。

でも、周りで死人は出ますが、犯人である少年たち自身は死にません。
更生の可能性は残されるんですが、あれでちゃんと更生できるだけの気力と根性があれば、きっと大物になるよ、あの子たち。
まず、無理だろうね。
普通よりも心は弱そうな子供たちだから。
ちょーっと脆い神経してたら廃人まっしぐらです。

先生、怖えぇぇ(T△T)

松たか子さん、渾身の演技でした。
最初、ちょっと役には若すぎるような気もしましたが、彼女も力技で納得させた感じ。
ぎりぎりに張り切ったテンションが、ずっと抑制されたまま続く芝居で、さぞ大変だったのではないかと(^^;


あ、も一人いた。
有名女優。

木村佳乃さんが、犯人のひとりの母親役で出てます。
彼女もすごかった!
うん。松たかちゃんにまったく負けていませんでした。
子供を溺愛しながら壊れていく母親役なんですが、これもステレオ・タイプといえばそうなんだけど、もう有無を言わさない迫力ですΨ(`∀´)Ψ


よく考えたら、ふたりともミュージカル「モーツァルト」のコンスタンツェ役者ですねぇ(笑)。
佳乃さん、コンスの時は歌で結構叩かれたりしたんですが、私は彼女のコンス、好きでした。
ちなみに、松さんはコンスの初演開幕キャストでした。


そして、岡田将生くん。

ポスター写真が暗い感じで写っていたので、なにか悪いことする先生なのかなと思っていたんですが!
実際は、前任者だった森口先生に利用される、ウェルテルこと寺田良輝。熱血バカ教師役(笑)。

「僕は君たちの兄貴になりたいんだ! なんでもいいから、僕にぶつかってこい!」とぶち上げて、オニのように醒めきって内心彼のことを馬鹿にしている生徒たちにわーっと囲まれ拍手されて、すごく喜んでる姿が痛々しいという(^^;

自分が受け持つクラスに、ひと月前なにがあったか知らずに、新しい担任として赴任してくる、ある意味非常に不幸な先生。

自分にはわからない理由で不穏なクラスをなんとかしようと、前の担任である森口先生にいろいろ相談して、いいように動かされている。
本人は熱心で熱血で、すべて生徒たちにとってよかれと思って行動しているのに、まったくカラ回っているという、気の毒な先生でした。
利用される道化役です。

この映画の中では、誰一人彼の真摯な心に応えないし、彼の熱心な言葉を聞かないので、非常に影が薄い。
き、気の毒な先生……(T△T)
ウザいかもしれないけど、悪い人じゃないのに。

教師という職に、夢も希望も熱意もいっぱい持っていた分、あの後は多分職替えだな。一発目の洗礼があれじゃあな (^^;
考えてみれば、大変かわいそうな人です。


とにかく、好き嫌いはすんごい別れるでしょうが、完成度は非常に高い映画です。
脚本も。映像も。
中島監督、癖あるけど、ハズれはない(≧▽≦)

しかし、日本の監督で好きなのは三池監督と中島監督とか言ってたら、確実に趣味が偏っていると思われるな(笑)。

否定はしないよっΨ(`∀´)Ψ


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