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MW-ムウ-【映画】<ちょっと修正/追記あり>

 05,2009 03:51
いやあ、意外とおもしろかったよ!Ψ(`∀´)Ψ

【とりあえず、広告どおりのエンタメ作品。玉木宏@結城美智雄と山田孝之@賀来裕太郎がいい。ふたりのファン推奨。多少、細かいところに目を瞑れる人推奨。原作至上主義は見ない方がいい。千秋さまだけ好きな貴方もやめたほうがいい(笑)】





実は、「KIDS」並を覚悟していったら、これが貴方!
意外とおもしろかったんですよ!(笑)

アゲツラッて申し訳ないが、「KIDS」は本当に制作サイドがひどかった(^_^;
音楽もよくなかった。
もう、役者ががんばっていた分、残念すぎて役者に謝りやがれっ!という出来だった。

あの映画のオープニングによりにもよって「Stand by me」???から始まり、

公園の修理が終わった合図のキューに反応して出てきたとしか思えなかった不自然な子供たち。
これまたキューを待っていたとしか思えない、絵に描いたようなレトロな不良。
道路交通法上、それはいいのか???とツッコミを入れたくなる、橋のど真ん中に設置されているバス停。
何年も意識不明なはずなのに、なんの管も繋がれておらず、まったく痩せても老けてもいないタケオのお父さん。
住民からクレームつかないのかと思うほど、いったいどこのスラム街???な描かれ方の木更津、等々。

極めつけはラストの事故シーン。
一番クライマックスなはずなのに、笑いを誘うストップモーション演出。
絶対に制限時速40kmにしか思えない田舎の片道1車線のまっすぐ超ストレートな道での、とんでもない玉突き事故。
エキストラもやる気なさすぎなのか、それとも本当にまったくド素人なのか、ものすごい大事故現場のはずなのに、緊迫感のきの字もない。
玉突きは、あんなバラバラに車散りませんとか、あんなドストレートの田舎道で、どうやったらあんな玉突きが起こるのかとか、普通ぶつかったセダンのフロントガラスが割れるなら内側からだろう!?とか、もうとにかくそこここに見える制作側の作品へのこだわりのなさに絶句したもんでした(^^;

今回「MW」も、実は役者には期待してたんですが、制作には激しく不安を感じつつ見に行ったんですよ。

最初の期待値が低すぎたためか、いや、楽しかったですΨ(`∀´)Ψ

結城がブラックでいいわぁ(笑)。


で、もしかしたら、ひそかに一番価値観狂ってんじゃねぇの?っていう賀来のコワレっぷりもよかったです♪

以下、映画版MW、ネタバレ。
長文御免。




原作には掠りもしないだろうと思っていたんですが、なんか微かに香りが残っている感じだけはありましたよ(笑)。
話の筋だけざくーっと話せば、意外と近いとこいってたっぽい。


原作の賀来巌さんの葛藤は、罪悪感に根差すところが大きい。

自分たちがあの島に誘拐目的で引き止めなかったら、結城はあんなことにはならなかった。
自分がまだ子供だった結城を犯さなければ結城はあんなふうにはならなかった。

おそらく、そういう<結城の闇に関する発端は俺>的な罪悪感に根差す苦悩が、原作の賀来巌の根幹だと思われます。
結城の魅力に負けて、ずるずると関係を続けている人間的な自分の弱さも、もちろん苦悩の一環なんだろうけど、まず大元は罪悪感でしょう。

でも、映画の賀来裕太郎くんは違う。

罪悪感というなら、もちろん結城は自分を助けてくれたせいでああなったという罪悪感はあるんでしょうが。
そしてもちろん、そこが発端になってるんでしょうが。

映画の裕太郎くんの葛藤は、愛情に由来する。
盲目的な、絶望的な、結城への依存というか、愛情というか。
結城が先に死んだら、きっと後追いするな裕太郎くんは。そんな感じ。

献身的なと言うには独善的で、神父としての神の愛というにはほど遠い。

どちらが神父らしいというなら、巌さんの方が神父らしい。
救いを求めて神にすがったわけですから。
彼は、確かにがっつりと結城と同性愛関係にあるけれども、歪んだ保護欲とか、情とかはありそうだけれども、結城を「愛している」という感じは薄い。

かたや、裕太郎くんが神父になった理由といえば、まあ、自分が神父さんに育てられたし、神様に縋ってみたら多少なりとも心が楽になるだろうか、結城のことを神様に祈ってみようか。
そんな感じ。
一心不乱に合掌ナムナムしていても、あまり心底神に帰依しているようには見えない。

正式にカトリックの神父になるのは、いろいろ難しいんだぜ(^^;
カトリックというのは、本当にバチカンを頂点として、こんな東の果ての島に至るまで、きっちりと組織化されとるんです。
普通、あの歳で教会持ちの神父にはなれません。
育ててくれた神父さんから引き継いだにしても、裕太郎くん、実は優秀な人だってことです。

でも、彼の行動の根差すところは、すべて結城。
結城が裕太郎くんの神様なんですね。
すべては彼への愛情に立脚している。
このあたりは、演じる山田くんが何度もインタビューで話していることですが。

神父さまだけど、いざとなったら面倒見てる子供も、協力してくれる女記者もどうでもいい。
結城と一緒にいたい、それが駄目なら結城と死ぬ。
裕太郎くんは、突き詰めればそれだけで生きている。

巌さんは、昔はワルだったけど、結城に振り回されて悩みもするけど、精神的には至極健全。体育会系。
裕太郎くんは、もうきれいにコワレてますわ(笑)。
ある意味、絶望的な片思いだね。
結城にも「賀来は特別」という行動は見えるんですが、しかし、あれで解れっていうのは酷だわ(^^;


玉木さんは、役者としてのカテゴリーが、どうもキアヌ・リーヴスと同じに思える(^^;
ハンサムで、でもけして演技派とは呼ばれない。
下手ではないのに、あまり演技で高い評価は受けない、みたいな。

ネオみたいな役とか、宇宙人とかアンドロイドとか無条件で似合うなぁ、きっと。

今回玉木さんは、自分のイメージを壊すために悪役を熱望したとのことでしたね。
しかしそう望むなら、それこそ根幹から叩き壊してくれるような映画監督や、舞台演出家と仕事をしたほうがいいようにも思う。

阿部ちゃんのように、つか塾行ってみるっつーのはどうだろう(笑)。
昔のニーナみたいな演出家と組むとか。
デビッド・ルヴォーとかもいいぞ。
最近はルヴォーさん、残念ながら昔のようには日本にいないけど。
堤真一さんが、ルヴォーと芝居をやって、もう格段に役者としてよくなりましたからね。
初めて生の舞台で堤さん見た時には「こ、この人、どうしよう……(^^;」って感じだったんですがΨ(`∀´)Ψ


でも、熱望しただけあって、今回結城は本当によかったですよ!
なんというか、迫力がある、凄みがある、冷酷で追いつめられた、綺麗な男でした。
ブラックさもS加減もハンパねえ(笑)。
後半の、MWに取り憑かれたようになるところなんか、引き込まれるようでした。
山田くんが「結城は楽しそうでいいなぁ」と言ってましたが、まさに楽しそう。
表情で見せる終盤の結城は、圧巻でしたしね。
つまり、彼の演技を事実はともかくあまり動かない印象にしているのは、あの独特でフラットな喋り方なのかもね~。

今回、普通に喋ってくれていたことは、個人的によかったところです。
私は、彼が好青年とかをやる時の、ちょっと高めの上ずったような喋り方が苦手で(^^;
せっかく低音美声なんだから、できればそのまま自然に話してくれたほうがいい。

そして、自然なまま話せる映画版の結城という役は、玉木さんに大変ハマる役でした。
無表情で、冷酷。無機質っぽい。
あと、ストイック。

賀来が原作とは違う違うと言われているけれど、こう書き出してみれば、結城もたいがい違いますな。

原作の結城は、生々しい。
同じようにツルツルで綺麗に見えるけど、プラスティックと両生類の腹ほど違う感じ(笑)。
男でもない、女でもないイメージのキャラクターでも、無性と両性具有ほど違う感じ。

賀来は、まったく最初から別設定だけど、結城は似て非なるもの、という感じでしょうか。


そう言えば、撮影中、結城のイメージに合わせて体脂肪4%まで落として痩せた玉木さん。
水に入るシーンで、浮かなくてマジで危ない目にあったそうですよ(^^;
脂肪ないと浮かないんだ~。
まあ、筋肉って重いからなぁ。
どんだけ細いの。あ、ありえねぇΨ(`∀´)Ψ


全体構成で残念だったところは、せっかく結城と賀来という、明暗相反するキャラを配置したのに、ほかの具が多すぎて、イマイチふたりに焦点を絞りきれなかったことでしょうか。
別に同性愛関係具体的に入れなくていいから、葛藤なり、単純にもう少しふたりのやり取りなり、見たかったですね。

お金かけて派手に撮ったから使いたい気持ちは判るけれど、最初のタイのシークエンス、長過ぎ(^_^;
石橋さん演じる沢木、出過ぎ(^_^;
↑主役は石橋さんのようですよ。ファンにはうれしいかも。
MW簡単に手に入り過ぎ。どんだけチョロいんですか、アメリカ基地(笑)。
CG、もうちょっと凝りたかったね(^^;

等々。
ツッコミどころは多々あれど、目をつぶれないほどでもない。
というか、上に書いたようなことを、ちょっと片目瞑ってみられるなら、日本映画のエンタメ作品のなかではそこそこいい出来だ。

結城の思いっきりのよさと迷いのなさは、いっそ清々しいほどです。
玉木さんは、今回本当に綺麗。
賀来神父の、ぐらぐらにブレているようでいて、実はすでたったひとつのものを選びとってしまったが故の行動の一貫性や苦悩を表現する山田くんも、いい仕事してまっせ~(笑)。

多分、どうしても原作から離れられない人や、賀来の行動がなにに由来するかを解らない人には、酷評されるかもね。

足りない部分や問題点は脳内補完。
結城と賀来とMWに焦点しぼってみるがよろし(*^_^*)


【追記1】
最後のエンディングテロップの「法律は守りましょう。悪い事はしてはいけません」的な注意書きに、一番笑わせていただきましたΨ(`∀´)Ψ

【追記2】
あの愛すべき馬鹿映画「鴨川ホルモー」がクランクアップした次の日に、賀来が眠る結城を刺そうとする超シリアスなシーンを撮影したそうです。
山田くん、すげぇ(笑)。

【追記3】
どこかのインタビューで「シーンによって色彩変えてらっしゃるんですね」という質問を受けて監督が「解っていただけましたか!」とか喜んでましたが。
やりすぎです(^^; あんだけ色調とコントラスト変えたら嫌でも解ります。
タイ編は目が痛かった(^^;(^^;(^^;

【追記4】
監督は続編作る気満々みたいですが、賀来が出ないなら続編作られてもなぁ(^^;
でも、最後の結城さん、かばんの中にMWのカプセル入れているようにも見えましたが、MW拾ってきたってことは、一緒に賀来も拾ってきたってこと?
島で崖から海に落ちた賀来も拾ってきてましたからね(笑)。


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